柔らかな色彩で描き出される詩情豊かな世界の中に、環境破壊や人権などの問題を提起。「空想旅行案内人 ジャン=ミッシェル・フォロン」展が、名古屋市美術館で開催中

2025/03/19
by 遠藤 友香

ベルギーを代表するアーティストの一人であるジャン=ミッシェル・フォロン(1934-2005)。アメリカの『ザ・ニューヨーカー』『タイム』など、有名雑誌の表紙に挿絵が掲載されたことをきっかけに、多彩な才能を発揮して世界中に多くのファンを抱えています。

柔らかな色彩で描き出される詩情豊かな世界。しかし、美しい景色に惹かれてよく見てみると、環境破壊や人権など、現実に残る問題を目の当たりにすることになります。フォロンは、優しく、そして厳しく、この世界と向き合うためのメッセージを残しているのです。

フォロンにとって、日本では30年ぶりとなる展覧会「空想旅行案内人 ジャン=ミッシェル・フォロン」展。が2025年3月23日(日)まで開催中です。本展では、ドローイング・水彩画・ポスター・彫刻・写真・オブジェ・アニメーションといった、約230点の作品を一挙に紹介しています。今回は、中でもおすすめの作品をピックアップしてご紹介します。














自らを「AGENCE DE VOYAGES IMAGINAIRES(空想旅行エージェンシー)」と名乗っていたフォロン。彼が作品にうつした謎やメッセージを、ぜひ見つけてみてください。