横浜・⼭下ふ頭で、現代アートの祭典「Art Squiggle Yokohama 2024」が初開催!

2024/07/03
by 遠藤 友香

執筆者:遠藤友香


株式会社マイナビを主幹事とするアートスクイグル実⾏委員会は、現代アートフェスティバル「Art Squiggle Yokohama 2024(アートスクイグルヨコハマ 2024)」を、2024年7⽉19⽇(⾦)から9⽉1⽇(⽇)までの45⽇間、横浜・⼭下ふ頭にて開催します。

「Art Squiggle Yokohama 2024」は、”Squiggle(スクイグル)=やわらかな試⾏錯誤”を繰り返し作品を⽣み出す若⼿アーティストを中⼼に、⼈の⽣き⽅をアート作品・空間を通じて楽しむことができる新しい現代アートフェスティバルです。

フェスティバルのメイン展⽰では、国内外で更なる活躍が期待されるアーティストと対話をしながら、テーマやコンセプト、制作過程、作品そのものに「スクイグル」が⾒られる作品を選出しています。主観と客観を⾏き来する思考のプロセスを経て⽣まれた多彩な作品群は、現代社会を⽣きる私たちとのつながりを⾒出せる点で通底しています。また、空間デザイナーの⻄尾健史⽒が⼿掛けた展⽰空間は、アーティストとの対話を重ねながら作られています。来場者は、まるで迷路のように構成された空間を好きな順番で辿りながら、アート鑑賞を楽しむことができます。

会場内には、アートについて語り合えるライブラリー&ラウンジも併設するほか、各アーティストのインタビュー記事や作品が掲載された「アーティストノート」を来場者が思い思いに並べて綴じ、⾃分だけのブックレットを制作して持ち帰ることができるワークショップも実施。さらに、横浜湾を臨む景⾊を楽しめる屋外スペースでは、週末に⾳楽イベント「Sound Squiggle(サウンド・スクイグル)」を開催する予定です。

かつて国内外を繋ぐ経済の要や⽂化交流の場として機能し、多様な価値観が交錯していた⼭下ふ頭を舞台に、アーティストや来場者をはじめ、本イベントに関わる全ての⼈たちとともに、「スクイグル」の在り⽅や、アートと私たちのつながりを模索する祭典を⽬指すそうです。

「Art Squiggle」のコンセプト

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「まがりくねった/不規則な/曲線」の意味を持つ「Squiggle(スクイグル)」という⾔葉は、直線的でなく予測不能な動きや形状を表すことから、アーティストが創作活動中に経験する迷いや試⾏錯誤のプロセスを象徴していると考えます。アートを形にするということは、決して⼀直線に進まない道のりです。そして、このことは私たちの⽇々の試みにも当てはまるのではないでしょうか。迷ったり、⽴ち⽌まったり、失敗をすることは、誰もがたどる⼈⽣の道筋であり、⾃⾝の個性を磨き上げていくプロセスとも⾔えるはずです。アートは、実は私たちから遠いものではありません。私たちが共に⽣きる時代、社会、暮らしの中のさまざまな経験や感情から⽣まれてくるものです。「Art Squiggle」は、アート作品が売買されるアートフェアではありませんし、アートを受け⾝の姿勢で鑑賞する場でもありません。「スクイグル」をコンセプトとした体験を通じて、アートが私たちと共に歩む存在だと来場者の⽅に感じてもらうを⽬的に掲げています。

⼭下ふ頭について

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⼭下ふ頭は、明治維新から世界と⽇本を繋いで、⼈、モノ、そして⽂化が交差し続けてきた場所です。本イベントの会場である⼭下ふ頭・4 号上屋もまた、⽇本の⾼度経済成⻑を⽀えてきた時代のアイコンであり、巨⼤な躯体を⽀えるトラス構造の建築は、昭和の建築技術の粋を集めた圧倒的なスケール感の内部空間を有しています。

⼭下ふ頭は数年後に⼤規模な再開発が予定されており、本イベントは、歴史的にも貴重な建築物をアートとともに体験する試みでもあります。

Art Squiggle 会場コンテンツ

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1. 展⽰

国内外で更なる活躍が期待される若⼿や活躍中の作家を中⼼とした14名と1組のアーティストやコレクティブによる作品を展⽰します。主観と客観を⾏き来する思考プロセスを経て作られた多彩な作品群は、⽇常の中に存在する⽬で⾒えないものを可視化し、普遍的なテーマとして切り取りながら時代の空気感をまとっています。新しい視点や気づきを与えてくれるトリガーとなることでしょう。

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例えば、1993年岐⾩県⽣まれのアーティスト 宇留野圭は、部屋や洗⾯台などの⾝近なモチーフを元に、機械の構造を⽤いた⽴体作品や舞台装置の様なインスタレーション作品を制作しています。2023 年、 ARTISTʼS FAIR KYOTO 2023 マイナビART AWARD 最優秀賞を受賞しました。主な個展に「予期せぬ接続」(FOC、⽯川、2024)、「KEY WAY」(BankART Under35)(BankART Station、神奈川、2023)などがあります。05.jpg?1719981210507

建築プロジェクトを通して、異なる専⾨性を持つ⼈々が仮設的かつ継続的に共同できる場の構築を⽬指し、建築設計・リサーチ・施⼯をする建築コレクティブのGROUPも作品を展示します。これまで、「海⽼名芸術⾼速」(2021)、「新宿ホワイトハウスの庭の改修」(2021)、「Involvement/Rain/Water passage」(⾦沢21世紀美術館、⽯川、2023)、「⼿⼊れ/Repair 」(WHITEHOUSE、東京、2021)などを発表しています。

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特別ステージでは、1992年埼⽟県⽣まれのアーティスト 藤倉⿇⼦の作品を鑑賞できます。都市・郊外を横断的に整備するインフラストラクチャーやそれらに付属する⾵景の奥⾏きに注⽬し、主に3DCG アニメーションの⼿法を⽤いた作品を制作しています。近年の参加展覧会に「都市にひそむミエナイモノ展」(SusHi Tech Square、東京、2023-4 年)、「エナジー・イン・ルーラル [展覧会第⼆期]」(ACAC、⻘森、2023年)などがあります。

2.ライブラリー&ラウンジ

会場内のライブラリー&ラウンジは、アートについて学んだり、考えを巡らせたり、誰かと対話をしたりする場です。ライブラリーには、嗜好の異なる複数の書店が「スクイグル」をテーマに選んだ書籍約100 冊が並びます。会場構成は⼀⽅向に進む動線ではありませんので、ライブラリー&ラウンジで「スクイグル」しながら、それぞれのペースでアート鑑賞をお楽しみください。

3.「アーティストノート」製作&ワークショップ

会場内では、参加作家のインタビュー記事や、作品画像が掲載された紙を好きな順番に並べて綴じ、⾃分だけの冊⼦を製作して持ち帰ることができます。各作家の「スクイグル」の過程を知ることでよりアートを⾝近に感じ、それぞれの⽇常に戻った後も本展でのアート体験を思い出させてくれる⼀冊が⽣まれます。また、展⽰とあわせて作家やクリエイターたちによるワークショップを開催予定です。

中島佑太ワークショップ「”労働”、“仕事”、“遊び”について考える (仮) 」

中島佑太は、アートと社会をつなぐ作品としてワークショップを⾏うアーティストです。今回のワークショップは、参加者が⼤きな⽯から砂を削って砂場を作るというもの。削ったり、掘ったり、砂場で遊んだりしながら、社会で当たり前に存在するものの裏側にある「労働」や「仕事」について考えるきっかけを与えてくれます。

沼⽥侑⾹ワークショップ「アイロンビーズで作るピクセルアート体験」

沼⽥侑⾹の作品を⾒本にしながら、誰でも簡単にアイロンビーズを使って素敵なピクセルアート作品が作れるワークショップを開催。お⼦様から⼤⼈まで幅広く楽しめる内容です。

MOBIUMワークショップ

MOBIUM は⼤型バスをベースとする、移動を主体とした表現の場です。これまでにもさまざまな場所で、展⽰や⾳楽の公演、映像上映などを問わず表現活動を⾏ってきました。本イベントでは、⼭下ふ頭の⾵や⽇光など環境情報にフォーカスしたワークショップを開催予定です

4.屋外エリアでの⾳楽イベント「Sound Squiggle」

屋外エリアの⼤型テントの中では、週末に⾳楽イベント「Sound Squiggle(サウンド・スクイグル)」を開催予定です。広⼤な屋外エリアからは、横浜港を臨む眺めを楽しむことができます。アート鑑賞の合間に、インプットしたものを⾃分⾃⾝の中に取り⼊れる時間や、友⼈と話しながらアウトプットする時間を過ごす場としてもぴったりです。参加アーティストや開催⽇時は、後⽇発表予定です。



タイトル:Art Squiggle Yokohama 2024 (アートスクイグルヨコハマ 2024 )
サブタイトル:やわらかな試⾏錯誤 ̶ 芸術とわたしたちを感じる45⽇間 ̶

会期⽇時:2024年7⽉19⽇(⾦)〜9⽉1⽇(⽇) (45⽇間開催)
平⽇・⽇・祝⽇ 11:00-20:00 (19:15 最終⼊場)/ ⾦・⼟ 11:00-21:00 (20:15 最終⼊場)
開催地:横浜⼭下ふ頭(〒231-0023 神奈川県横浜市中区⼭下町)
⼊場料:前売り 2,200円
当⽇ 2,400円
⼤学⽣、⾼校⽣ 1,500円
横浜市⺠割 前売り 2,000円
当⽇ 2,200円
※中学⽣以下無料(⼊場時に受付にて学⽣証提⽰)
※障がい者⼿帳をお持ちの⽅と介護の⽅1名は無料
※前売り:来場⽇前⽇23:59までの購⼊が対象
※⼤学⽣、⾼校⽣:⼊場時に受付にて学⽣証提⽰
※横浜市⺠割:横浜市内在住の⽅(⼊場時に受付にて要証明)は⼀般料⾦より200円割引
【チケット販売】ArtSticker( https://artsticker.app/ )にて販売中
販売URL https://artsticker.page.link/A...

ART SQUIGGLE YOKOHAMA 2024 | やわらかな試行錯誤 芸術と私たちを感じる45日間