国立新美術館とM+(エムプラス)が国際連携に関する覚書に調印

2024/05/01
by 遠藤 友香

(左から)国立新美術館長 逢坂恵理子氏、M+館長 スハーニャ・ラフェル氏

M+ signs MOU with The National Art Center, Tokyo, Japan Photo: Winnie Yeung @ Visual Voices Courtesy of West Kowloon Cultural District Authority


執筆者:遠藤友香

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©国立新美術館
©The National Art Center, Tokyo


芸術を介した相互理解と共生の視点に立った新しい文化の創造に寄与することを使命に、2007年、独立行政法人国立美術館に属する5番目の施設として開館した国立新美術館。以来、コレクションを持たない代わりに、人々がさまざまな芸術表現を体験し、学び、多様な価値観を認め合うことができるアートセンターとして活動しています。具体的には、国内最大級の展示スペース(14,000㎡)を生かした多彩な展覧会の開催や、美術に関する情報や資料の収集・公開・提供、さまざまな教育普及プログラムの実施に取り組んでいます。

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The MOU signing ceremony at the Hong Kong Palace Museum raised the curtain for the Hong Kong International Cultural Summit 2024 Photo: Winnie Yeung @ Visual Voices Courtesy of West Kowloon Cultural District Authority


この度、3 月24日に国立新美術館長の逢坂恵理子は、WKCD(香港西九龍文化地区)で開催された香港国際文化サミット2024において、現代美術館M+(エムプラス)との国際連携に関する覚書に調印しました。

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M+, Hong Kong Photo: Kevin Mak © Kevin Mak Photo: Courtesy of Herzog & de Meuron


M+は、香港の西九龍文化地区に位置し、近現代の視覚文化を紹介するアジア最大級の美術館です。20世紀から21世紀にかけてのビジュアル・アート、デザイン、建築、ムービング・イメージ、香港のビジュアル・カルチャーの収集、展示、解釈を専門としています。

イギリスのテート、フランスのポンピドゥ・センターなど世界各地の主要な芸術文化機関と並び、国立新美術館は、今回M+とパートナーシップを締結する唯一の日本の機関です。このパートナーシップでは、両館のキュレーターが展覧会を共同企画いたします。1990年代から2000年代の日本の現代美術に焦点をあてた企画です。

今回のパートナーシップ締結に際して、逢坂は「この国立新美術館とM+共同企画では、両館のキュレーターが、海外と日本からの視点により、日本の現代美術の20年を振り返り検証します。グローバル化と内向化が加速したこの時代特有の現代美術を、複数の文脈から紐解く展覧会となるでしょう」と述べています。

本展覧会は、2025年秋より国立新美術館を会場に開催し、主催は国立新美術館、共催はM+となります。展覧会の会期等、詳細は2024年秋頃発表予定です。