国内最大級のクリエイティブの祭典「Tokyo Creative Salon 2025」にて、アートセラピー「臨床美術」が開催。現代人の自己肯定感向上や子どもの感性教育、認知症予防及び症状改善、働く人のストレス緩和などに期待

2025/03/24
by 遠藤 友香

執筆者:遠藤友香


TOPPAN芸造研株式会社は、アートを楽しむことにより、現代人の自己肯定感向上や子どもの感性教育、認知症予防及び症状改善、働く人のストレス緩和などを期待できる「臨床美術」の普及や教室の運営、「臨床美術士」の資格取得講座を行っています。

臨床美術は、一人の日本人彫刻家が発起人となり、楽しく作品をつくることによって脳を活性化し、認知症の症状を改善することを目的として開発されました。臨床美術で得られる効果として、リフレッシュやメンタルヘルスケア、ウェルビーイング、自己肯定感、自己効力感、自己理解、他者理解、コミュニケーション、安心できる場、多様性・包摂性、創造性があります。

今日では、誰もが楽しく表現できる効果があることから、子どもの感性教育をはじめ、様々な社会課題に適用されています。

近年、文部科学省が行った実態調査において、児童生徒の問題行動や不登校などが過去最多を記録。また、認知症高齢者やうつ病の増加も見受けられており、これらは社会課題となっています。

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この度、国内最大級のクリエイティブの祭典「東京クリエイティブサロン2025(Tokyo Creative Salon 2025)」にて「臨床美術」が体験できる催しが、2025年3月23日(日)に東急プラザ原宿「ハラカド」ハラッパにて実施されました。

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TOPPAN芸造研株式会社 講座運営部 臨床美術士、日本臨床美術協会 常任理事の蜂谷和郎氏


当日、多くの子供たちが参加し、「オイルパステル」という画材を使って楽しむプログラムの一つ「いろいろな線と色で遊ぼう」を体験。TOPPAN芸造研株式会社 講座運営部 臨床美術士、日本臨床美術協会 常任理事の蜂谷和郎氏が講師を務め、子供たちは皆夢中になって作品をつくっていました。

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TOPPAN芸造研株式会社 取締役、日本臨床美術協会 理事 髙木啓多氏


TOPPAN芸造研株式会社 取締役で日本臨床美術協会 理事の髙木啓多氏は臨床美術に関して、「私自身が臨床美術に出会ったのはちょうど20年前で、その前はアートとは関係のない仕事をしていました。大学でもアート専攻ではなく、工学部だったんです。

人間にしかできないこととは何なのかを考えたときに、感性を使うもの、特に今はAIが到来していますよね。人間とアートで何をやるかを考えたとき、人間に残っているものは感覚やアート的なものだと感じました。その過程で臨床美術と出会いこれ思って、そこから鞍替えして現在に至っています

臨床美術の起源は、1996年です。認知症のためにアートをどうやって使っていくのかということが始まりで、美術大学に通った方や絵が上手い人だけではなく、普通の人、さらに認知症の方など、そういった人たちに、例えばアートが認知症の改善に使えないのか研究開発をしたことが元々の始まりです。

入口は認知症でしたがここを皮切りに、アートと人間との関係性をどんどん研究開発していって、いかにアートへのハードルを下げるかということをずっと行ってきました。子供の感性教育や様々な社会課題があるのですが、そこに対して、実はアートは人間に適用できることが徐々にわかってきて、それがどんどんと広がっているというような状況です」と語りました。


アートを楽しむことにより、現代人の自己肯定感向上や子どもの感性教育、認知症予防及び症状改善、働く人のストレス緩和などを期待できる「臨床美術」の今後の普及に注目です。